その12:2083として
斉藤 | これは僕個人のゲーム音楽への関わり方なんですけど、 僕がゲーム音楽を演奏するときのターゲットっていうのは、 ゲーム音楽を知らない人たちなんです。 |
菊田 | なるほど。 さっきの芸術の話も、 2083のコンセプトもそこから来たのかな。 |
斉藤 | そうですね。 ゲーム音楽は、音楽の素材として非常に素晴らしいので、 ゲームをプレイされたことのないお客さんでも いいと思ってくれることがあります。 |
岡 | 嬉しいことですね。 |
斉藤 | 大抵は、ゲームが好きな人が演奏をして、 ゲームが好きなお客さんへ発信することが多いのですが、 知らない人に広めようとする試みをしている人は、 結構少ないように感じます。 そのためにまずは、 ゲーム音楽は素晴らしい音楽として存在する。 そして、演奏されている。 というのを認知してもらいたいです。 |
菊田 | なるほど。 |
斉藤 | 2083だけでいえば、 ゲーム音楽を発展させていって、 文化にするというゴールがあります。 それを達成するために必要なのが、 まずは、著作権の問題を解決する。 次にゲーム音楽を演奏する人口と、聴く人口を広げる ここまで出来れば、あとは自然に発展していくと考えています。 |
菊田 | 難しいと思うけど頑張ってほしいね。 僕らがやろうと思っていることは、 ファンと交流すること。 あとはゲーム音楽じゃない部分で表現したいことがあれば トークやライブなり自分のできることでやる。 その2つになってくるのかな。 |
斉藤 | 僕が、ゲーム音楽のコンサートやライブで考えているのは、 お渡ししたフライヤーにも書いてあるように 4年に1回のコンサート、 フェスのようなものをやりたいんです。 動画サイトを見ると、 ゲーム音楽を演奏したいという人は、とてもたくさんいます。 |
菊田 | そうだね。 |
斉藤 | 恐ろしく上手な人もいっぱいいるんです。 その人たちにひとつ、 ゴールを作りたいなと考えています。 個人や少人数で演奏している人たちは、 企画的にも金銭的に演奏会を開きにくい状況にあります。 ただ、僕個人として、 そういう人たちのパフォーマンスというのは 間近で見てみたいし、一緒にやってみたいんです。 |
菊田 | それはいいね。 |
斉藤 | その時に、アマチュア楽団もそうですが VGOさんのような日本国外の楽団にも参加していただいて、 いろんなものが1箇所に集まったものがやりたいんです。 |
菊田 | 企画もわかりやすくていいんじゃないのかな? そういう楽しいことなら、 ゲ音団的にも協力していきたいね。 |
斉藤 | 本当ですか!? 実はイベントを思いついたときは、 プロとの繋がりもなかったですし、 VGOさんみたいな世界との繋がりもありませんでした。 なので、日本のアマチュア楽団で どこまでできるかを考えていたんですけど 最近こういった繋がりができてきて、 なにかすごいことができるんじゃないかと思っています。 |
菊田 | なんていうんだろう、 ざっくり言ってしまえば学芸会でいいと思うの。 学芸会って楽しいし、 そういうゆるやかなのっていいよね。 |
斉藤 | そうですね。 お客さんより参加者のほうが多くなると思います。 楽団の団員はもちろん大勢集まりますし、 個人の人とか、イベントの企画の人とか そのフェスに参加する人が全員作る側でもいいんですよ。 大きいなにかがあって、 お客さんがいっぱいっていうよりは みんなが対等なんです。 |
菊田 | そうそう、お客さん意識じゃないのがいいんだよね。 アメリカのアニメのイベントに何度か招かれて行ったんだけど、 向こうってみんなが参加者。お客さん意識がないんです。 みんなそこで楽しもうと思ってるし、 コスプレ率がすごい高い。 (一同、笑) アメリカにはハロウィンの伝統もあるし、 恥ずかしくないんだと思う。 ホテルとイベント会場は、普通結構近くて、 僕がホテルに泊まって朝食をしていると 子供からおばあちゃんまで、 家族全員がドラゴンボールの格好をしていたりして(笑) (一同ドッと笑う) |
斉藤 | すごいですね(笑) |
菊田 | そういう世界があるのよね、向こうには。 楽しむってことにすごい積極的だし、 コツを心得ています。 そのフェスも みんなが参加者になるっていうのはすごい良いと思う。 |
斉藤 | 貴重なご意見まで、本当にありがとうございます! さて、、名残惜しいのですが、 そろそろお時間が来てしまいました。 今回お話をしてみて、 サウンドクリエイターさんとの 距離がすごく近くなった感じがしました。 僕、実は岡さんの大ファンだったんですけど 失礼ですが実際には存在しないんじゃないかって思ってたぐらい 遠い存在だと思っていました。 (一同、ドッと笑う) |
菊田 | モニターみたいなのがあって、 その中だけに存在しているような(笑) |
斉藤 | えぇ、とにかく崇拝じゃないですけど、 なんといいますか、はい。。(笑) (岡さん、爆笑) |
岡 | こちらこそ、いろいろお話を聞けて 本当に楽しかったです! これからも頑張ってくださいね。 |
斉藤 | はい! |
TECHNOuchi | 今回こうやっていろんな話しをしてみて、 ゲ音団的にもファンの方との距離は、 縮めたいなと改めて思いました。 ありがとうございます。 |
斉藤 | 2083は、発展途上なのですが、 ある程度の議論はできたと思っています。 あとは行動しかないので、 いろんな人とドンドン交流していきたいですね。 |
菊田 | 僕からは、そうだな。 海外に出ていけばいいと思います。 海外の人との交流はもう時代的に必須なので、 僕のほうもいろいろ頑張っていきます。 |
斉藤 | わかりました。 僕もできることはすべて頑張っていきたいと思います。 それでは、みなさん、 今日は本当に貴重なお話をありがとうございました! |
斉藤 | これで、「同じ時代を生きる仲間として - ゲームサウンドクリエイターのあつまり「ゲ音団」との対談」 は、おしまいです。 いかがだったでしょうか? 2083としては、活動の核になる“ゲーム音楽”を 創られた方とお話が出来たことは、大きな一歩となりました。 それでは、全12回。 最後までお付き合いいただき、 本当にありがとうございました! |
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