その1:各自の役割というもの
斉藤 | 小又さんが団長になられたのは、 昨年の秋ぐらいでしたっけ? |
小又 | えぇ、そうです。 私で3代目になります。 初代の団長は、 リトルジャックオーケストラ(以下、リトルジャック)を 創設した橋本で、2代目、3代目と 私にまわってきたということになりますね。 |
斉藤 | まわってきた(笑) |
小又 | えぇ(笑) 責任ある立場ですので、 もちろん立候補という形になっています。 |
斉藤 | 団長が変わるというのは、 楽団にとって大きな出来事ですよね。 |
小又 | そうですね。 団長は別ですが、 リトルジャックは毎年運営が変わっていくんです。 なかなか業務が定着しないところもありますが、 いろんな人が団の運営に関わるのっていいなと思うんです。 |
斉藤 | 僕も団体を良い状態で継続するためには循環が必要で、 運営が変わることは重要だと考えたことがあります。 古株といいますか、 権限のある人が上に居続けると、 新しく入った人の良い意見が反映されなかったり 不満を持っている人が そのままやめてしまったりすることがあると思うんです。 それはもう、楽団の死を予感させますね。 |
小又 | 良い感じで役職を回せていくかというのも 団長業務の一環なのかなと思います。 普段はなんにもしていないんですよ、 問題が起こったときに動くぐらいで(笑) |
大塚 | 副団長をやっていますが、ボクも同じ感じですね。 というか本当になにもしていないんですよ。 |
斉藤 | 本当ですか? 団長ですとか、副団長というのは すごい忙しいオーラが出ちゃって、 手伝いや相談もしづらいというのを 実際に見てきているので・・・。 そうなるとさっき言ったように、 結局、上の権限だけで物事が動いていってしまうんですよね。 |
小又 | リトルジャックで言うと、 運営委員会というのがあって、 その委員長はかなりハードだと思います。 でも、限界を超えながらも しっかりこなしてくれているんですよ。 偶然かもしれないんですけど、 できる人たちに就いていただけたので 助かっている部分があります。 各自の仕事量は役職に関係なく なるべく同じぐらいにしたいんですが、 やっぱりアマチュアの団体なので 偏りが出てしまうところもありますね。 |
斉藤 | 団全体から見ると、 アレンジャーの負担も気になりますね。 |
小又 | そうですね。 毎回、その編曲いつやってんだよみたいな感じですから。 斉藤さんも編曲されるから その辺りの苦労は感じていらっしゃるんじゃないでしょうか。 |
斉藤 | そうですね。 ゲーム音楽や編曲と関係ない仕事をしていた時期は、 締め切りに焦ることもありました。 |
小又 | 情熱だけでやりたい曲はたくさん出てくるんですけど、 楽譜もないですし原曲のまま演奏できることも少ないので、 アレンジャーたちの技術っていうのはすごいなと思います。 |
斉藤 | リトルジャックではアレンジャーのことを “らいぶら隊”と呼ぶそうですね。 |
(※) らいぶら隊 … ファイナルファンタジーのゲーム中に使われる解析魔法「ライブラ」と オーケストラなどで楽譜を管理する係(ライブラリアン)をかけている。 | |
小又 | そうですね(笑) 編曲も大変ですけど、 編曲をする前にまずは著作権のお話とか、 有料化をしたらお金がかかるとか いろいろと調べないといけないですから、 やっぱりいろんな人が大変な思いをしていると思います。 その辺りは、斉藤さんが楽団同士の交流や 繋がりを持つ流れを作っていただけたので ちょこちょこ耳に入ってくるようになってきましたね。 |
斉藤 | いえ、そんな恐縮です。 |
小又 | これが2年前、3年前だったら他楽団との交流って ほぼ無かったに等しいじゃないですか。 楽団の中だけで話が完結していたといいますか。 |
斉藤 | たしかに。 僕がコスモスカイオーケストラに居たときは、 今のような繋がりはなかったですね。 |
小又 | それがようやく人の交流とかがあって 現在もこうやって話をしているわけですし、 私も今後が楽しみなので頑張ってください(笑) |
斉藤 | はい!もちろんです! |
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