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ゲーム音楽の楽譜ができるまで

その5:休み時間にゲーム音楽を演奏している人いたよね

斉藤 リコーダーアンサンブルの譜面も出されていますが、
これはどういった経緯で?

ゲーム音楽のリコーダーの楽譜を出す前に、
J-POPやクラシックのリコーダーの楽譜を出しているんです。
それで、お客さんからの反応がよかったので、
ゲーム音楽のリコーダーアレンジも出したという感じです。
もちろんお客さんからのリクエストも取り入れました。

斉藤 リコーダーと一口にいっても、
ソプラノ、アルト、テナー、バスって色々ありますよね。
僕は吹かないんですけど、楽団でリコーダーを持ち寄って演奏しているのを見ていると楽しそうで(笑)

リコーダーって学校で習うので、一度は通りますし、
簡単に音が出て、
ちょっと練習すれば誰でも吹けるっていうのがいいですよね。
オーケストラや吹奏楽だとちょっと敷居が高いですし。

楽器や音楽が得意じゃない人も世の中にはいますから、
そういう人たちが気軽に取り組めるのが
リコーダーのいいところですね。

斉藤 そういえばリコーダーを習っている小学校や中学校時代で、
学校の休み時間とか、ドラクエの曲とか弾いてる人いましたよね。

(一同笑い)

えぇ、いましたね(笑)

斉藤 話は変わるんですけど、
吹奏楽やオーケストラの楽譜の需要っていうのはなかったんですか?

実はあんまりないんです。

斉藤 問い合わせする人は、
たぶん吹奏楽やオーケストラを運営している人たちだと思うので、
個人で無責任に楽譜も頼めないですよね。
演奏する人がいないと売れないですし。

えぇ、売れる売れないの話とはちょっと違いますが、
個人で起業するっていうのは経営の知識も大切です。
なので僕は今、大学院に通いなおして経営を学んでいるんです。

斉藤 それはすごい!

吹奏楽やオーケストラの楽譜は、
普通のピアノ譜の出版とは
違う売り方をしないといけないなって思います。
ピアノは個人で演奏しますが、
団体ですと何百何千とスコアを売っていくのは難しいですから、
考えて作らないと編曲労力だけがかかって、
その割に売れないという経営面の苦労もありそうです。

斉藤 出版するためには、 どういったやり方が考えられそうですか?

たとえば、個人向けですとか、
部数を減らして単価を上げるとかですね。
あとはコンサートで収益を得るっていうのも
いいかなと思うんですけど。

斉藤 オーケストラや吹奏楽向けの楽譜があると、
僕たちも助かるんですがなかなか難しそうですね。

ホームページへのアクセス解析でキーワードを見ると、
吹奏楽やオーケストラの楽譜を探されている方がいるのも事実です。
売れないっていうのと、
権利関係で出しずらいっていう二重苦という感じでしょうか。